DOGEが発見した4.7兆ドルもの巨額資金の謎 – 米財務省の”追跡不能”な支払い

アメリカの財政管理に大きな疑問符が投げかけられています。

トランプ政権下で設立された政府効率化局(DOGE)が、米財務省の支払いの中に約4.7兆ドル(約700兆円)もの追跡困難な取引があったことを明らかにしました。

この驚くべき発見は、アメリカの財政透明性に関する深刻な問題を浮き彫りにしています。

DOGEによる衝撃の発見

DOGEは、財務省の支払いを予算項目に紐付ける重要な識別コードである財務アクセスシンボル(TAS)が、約4.7兆ドルもの支払いで空欄になっていたことを発見しました。

このTASフィールドは任意入力だったため、多くの場合空白のままでした。

その結果、これらの巨額の支払いの追跡がほぼ不可能な状態になっていたのです。

透明性の欠如がもたらす影響

この発見は、アメリカの財政管理システムに重大な欠陥があることを示しています。

4.7兆ドルという金額は、アメリカの年間予算の約4分の1に相当する巨額です。

これほどの規模の資金の流れが適切に追跡されていなかったことは、財政の透明性と説明責任の観点から深刻な問題です。

DOGEの対応と今後の展開

DOGEは迅速に対応し、2025年2月17日(土曜日)からTASフィールドの入力を必須化しました。

これにより、今後の支払いの追跡可能性が大幅に向上すると期待されています。

イーロン・マスク率いるDOGEは、この変更を「財務省の支払いの完全性における大きな改善」と評価しています。

政治的な反響と批判

DOGEの活動は、政治的な議論も巻き起こしています。

14の州の司法長官がDOGEの連邦データへのアクセスを阻止するための訴訟を起こすなど、批判の声も上がっています。

一方で、急増する米国債務に対して、民主党がDOGEの支出削減に抵抗していることを疑問視する声もあります。

DOGEの他の成果

DOGEは、この発見以外にも様々な成果を上げています。

DOGEのウェブサイトによると、設立以来の推定節約額は約550億ドルに達しています。

これには、不正の検出・削除、契約・リースの取り消しや再交渉、資産売却、補助金の取り消し、人員削減、プログラムの変更、規制による節約などが含まれています。

まとめ

DOGEによる4.7兆ドルの追跡困難な支払いの発見は、アメリカの財政管理システムに大きな課題があることを明らかにしました。

TASフィールドの必須化は重要な一歩ですが、これまでの不透明な取引の詳細な調査と、再発防止のためのさらなる対策が求められます。

財政の透明性と説明責任の確保は、民主主義の根幹に関わる重要な課題です。

今後のDOGEの活動と、それに対する政治的な反応に注目が集まるでしょう。

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