地球上の生命を支えているのは、酸素です。
私たちはこれまで、光合成を行う植物が酸素を生み出していると考えてきました。
しかし、最近の驚くべき発見により、その常識が覆されつつあります。
Scientists have discovered “dark oxygen” being produced at depths of 5km, by naturally occurring metallic “nodules” which split seawater – H2O – into hydrogen and oxygen.
— Blue Planet Society (@Seasaver) July 23, 2024
This is yet another reason why deep sea mining must be banned.#deepseamining https://t.co/R1fU2sZVJt
多金属ノジュールが生み出す「暗黒酸素」
その発見とは、光合成なしでも、海底の多金属ノジュール(海底に堆積した金属鉱物の塊。主な成分は鉄、マンガン、ニッケル、銅などの金属。)が酸素を生み出しているという事実です。
これらの多金属ノジュールは、まるで「岩の中の電池」のようなもので、最大0.95ボルトもの電圧を持っているのだそうです。
そして、この電圧を使って海水を電気分解し、水素と酸素を生み出しているのだと考えられています。
つまり、光合成を行う生物がいなくても、自然界には酸素を生み出す仕組みが存在していたのです。
これは、生命の起源に関する私たちの理解を根底から覆す可能性のある発見といえるでしょう。
生命の起源に新たな視点
これまで、光合成を行う原始的な生物が酸素を生み出し、やがて複雑な生命が誕生したと考えられてきました。
しかし、この新たな発見により、別の可能性が浮かび上がってきたのです。
例えば、光合成なしでも、海底の多金属ノジュールのような「自然の電池」が酸素を生み出していた可能性があります。
そして、その酸素を利用して、別の形態の生命が誕生していた可能性も考えられるのです。
つまり、これまでの定説とは異なる、新しい生命の起源モデルが提案されつつあるのです。
光合成以外の方法で酸素が生み出されていた可能性は、私たちの生命観に大きな影響を与える可能性があります。
まとめ
これまで私たちは、光合成を行う生物が地球上の酸素を生み出していると考えてきました。
しかし、最近の驚くべき発見により、光合成なしでも海底の多金属ノジュールが「暗黒酸素」を生み出していることが明らかになりました。
この発見は、生命の起源に関する私たちの理解を根底から覆す可能性があります。
これまでの定説とは異なる、新しい生命の起源モデルが提案されつつあるのです。
今後の研究の進展に注目していく必要がありますが、この「暗黒酸素」の発見は、地球上の生命を支える仕組みについて、私たちの認識を大きく変えるかもしれません。