確率1.2%!2032年12月、約60mの小惑星が地球に接近する可能性

地球衝突の可能性1.2%!新発見の小惑星が警戒レベル上昇

新たに発見された小惑星2024 YR4が、2032年に地球に衝突する可能性が1.2%あることが判明しました。

これは98.8%の確率で地球を回避するということですが、1.2%という数字は無視できないほど高く、天文学者たちの注目を集めています。

この小惑星は40〜100メートル(約130〜330フィート)の幅があると推定されており、8年後に地球に非常に接近する可能性があります。

現時点では不確実性が高く、さらなる観測が必要とされています。

https://www.yahoo.com/news/astronomers-discover-196-foot-asteroid-170915246.html

小惑星2024 YR4の発見と特徴

小惑星2024 YR4は、2024年12月27日にAsteroid Terrestrial-impact Last Alert System(ATLAS)によって初めて発見されました。

現在の衝突確率は83分の1(約1.2%)ですが、この数字は天文学者たらがより多くの情報を収集するにつれて変化する可能性があります。

NASA航空宇宙局ジェット推進研究所の地球近傍天体研究センター(CNEOS)によると、衝突確率の計算は初期段階では不正確なことが多く、2倍から10倍以上変動することがあるとのことです。

CNEOSの報告によると、この小惑星の直径は約55メートル(180フィート)で、地球に対する接近速度は秒速17.32キロメートル(時速約62,352キロメートル)と推定されています。

現在、2032年から2034年にかけて6つの潜在的な衝突シナリオが特定されており、最も可能性が高いのは2032年12月22日のイベントです。

この日付のみがトリノスケールでレベル3のリスクに分類されています。

トリノスケール(Torino Scale)

地球近傍天体(NEO)が地球に衝突する確率および衝突した際の予測被害状況を表す尺度です。この尺度は色と数値で表されます。

トリノスケールの主な目的は、予測された衝突の危険度を分類し、天文学者などの専門家と一般社会との間でコミュニケーションを図ることです。

この尺度は0から10までの11段階で評価され、数値が大きくなるほど危険度が高くなります。

各レベルは白、緑、黄、オレンジ、赤の色でも表現されます。

例えば:

  • レベル0(白):衝突の可能性が極めて低い、または被害がほとんどない
  • レベル1-4(緑、黄):注意を要するが、公衆の懸念は不要
  • レベル5-7(オレンジ):深刻な脅威の可能性があり、詳細な観測が必要
  • レベル8-10(赤):確実な衝突と重大な被害が予測される

トリノスケールは、小惑星や彗星の地球衝突リスクを評価し、適切な対応を検討するための重要なツールとなっています。

衝突の可能性と潜在的な影響

現時点での「リスク回廊」(衝突の可能性がある地域)は、南アメリカから大西洋を横断して南アフリカに至る範囲とされています。

しかし、天文学者のデイビッド・ランキン氏は「軌道はまだ不確実で、衝突するかどうかはわかりません。

現時点では、地球を回避する可能性が最も高いです」と述べています。

新たな観測と軌道計算の改善により、この衝突回廊の推定は変更される可能性があります。

ランキン氏は「人々は今のところ絶対に心配する必要はありません」と強調しています。

「衝突の確率はまだ非常に低く、最も可能性が高いのは地球に接近するものの、私たちを回避するというシナリオです。」

小惑星の特性と潜在的な被害

小惑星2024 YR4の直径は正確には測定されていませんが、その明るさ(絶対等級)から推定することができます。

小惑星の表面反射率(幾何アルベド)に基づいて、直径は40〜100メートル(130〜330フィート)の範囲内にあると考えられています。

NASAは幾何アルベドを0.154と仮定して、直径を55メートル(180フィート)と推定しています。

小惑星の質量と密度は測定されていませんが、推定することは可能です。

NASAは密度を2.6 g/cm^3と仮定して、質量を2.3×10^8 kgと推定しています。

NASAの推定した直径、質量、密度を使用すると、この小惑星が秒速17.32 km(時速62,352 km)で地球に衝突した場合、8.09メガトンのTNT(33.8ペタジュール)に相当するエネルギーを放出し、局所的な破壊をもたらす可能性があります。

まとめ

小惑星2024 YR4の発見は、地球近傍天体の監視と研究の重要性を改めて示しています。

現時点では衝突の可能性は低いものの、継続的な観測と分析が不可欠です。

この事例は、宇宙の脅威に対する我々の理解を深め、将来的な防御策の開発につながる貴重な機会となるでしょう。

今後の観測結果に注目し、科学者たちの努力を支援していくことが重要です。

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