ジョロキアは、世界で最も辛いとされるトウガラシの一種です。
その強烈な辛さから、近年では様々な食品に使われるようになりました。
特に、ポテトチップスやスナック菓子などの「激辛」商品に注目が集まっています。
しかし、ジョロキアには危険な側面もあり、使用には十分な注意が必要です。
今回は、ジョロキアパウダーの魅力と危険性について詳しく見ていきましょう。
ジョロキアパウダー入りの激辛ポテトチップスで高校生15人が体調不良
事故の概要
東京・大田区の都立六郷工科高等学校で、高校1年生の女子生徒14人と男子生徒1人が激辛のポテトチップスを食べて体調不良を訴えました。
このうち14人が、吐き気や口の痛みなどの症状を訴え救急搬送されました。
一部の生徒は車椅子で搬送されるほど重症でした。
問題の商品について
この製品はホームページで「辛すぎますので、18歳未満の方は食べないでください」と呼びかけられています。
激辛ポテトチップス、辛すぎて歩けず車椅子まで…15人体調不良の激辛食品は「18禁」表記のカレーチップスと判明
— Mi2 (@mi2_yes) July 16, 2024
これっぽいな…。歩けなくなるポテチって相当やばいな。https://t.co/QxSECTgEfs https://t.co/fifpEIsGqQ pic.twitter.com/cQEA8ulWcp
商品パッケージにも「18禁」と表記されている
製品にはジョロキアのパウダーが入っており、これまでに食べた人からの体調不良の報告はなかったという
ジョロキアパウダーの魅力
ジョロキアは、スコビル値1,041,427という驚異的な辛さを持っています。
これは、一般的なハバネロの3.3倍、タバスコソースの約200倍の辛さです。
この強烈な辛さが、ジョロキアを「世界一辛いトウガラシ」の称号を得させています。
近年、この激辛ジョロキアを使ったスナック菓子が人気を集めています。
東ハト社の「魔王ジョロキア」は、ジョロキアパウダーを2%使用した商品で、「じわじわ押し寄せる辛味が一度食べたら超クセになる味わい」と評されています。
また、ラサルハヌット社の「ブートジョロキア」は、生産量が限定の100kgのみの希少商品ながら、「酸味のある甘い香り」を持つと人気を集めています。
このように、ジョロキアパウダーは、従来の辛さの概念を覆す驚異的な辛さと、それでいて複雑な風味を持つことから、ユニークな食体験を提供してくれるのが魅力といえるでしょう。
ジョロキアパウダーの危険性
一方で、ジョロキアパウダーには危険な側面もあります。
2016年には、ブート・ジョロキアを食べたことによる「ボーアヴェ症候群」と呼ばれる重篤な症状が報告されています。
ボーアヴェ症候群とは、食道が破裂する危険な状態で、緊急手術が必要となる可能性があります。
また、ジョロキアパウダーを使用した商品を食べた人からは、「激しい嘔吐」などの体調不良の報告もあります。
ジョロキアには、カプサイシンという成分が多く含まれており、これが胃腸への刺激を引き起こすためだと考えられています。
このように、ジョロキアパウダーは強烈な辛さゆえに、健康被害のリスクも高いのが実情です。
使用には十分な注意が必要で、特に胃腸の弱い人や体調不良の人は避けるべきでしょう。
補足情報
ジョロキアは、アメリカ合衆国のニューメキシコ州が原産地とされています。
近年では、インドやバングラデシュなどでも栽培が広がっています。
また、ジョロキアパウダーは、100gあたり約1,000円程度で販売されています。
希少性の高さから、高価な商品となっているのが特徴です。
まとめ
ジョロキアパウダーは、世界最強の辛さを持つトウガラシの一種で、近年では様々な食品に使われるようになりました。
その強烈な辛さと複雑な風味は、ユニークな食体験を提供してくれる一方で、健康被害のリスクも高いのが実情です。
ジョロキアパウダーを使った商品を楽しむ際は、自身の体調や胃腸の状態を確認し、適量を心がける必要があります。
また、過度の摂取は避けるべきでしょう。
ジョロキアの魅力と危険性を理解し、上手に活用していくことが大切だと言えるでしょう。