豊山犬(プンサンゲ/ほうざんけん)とは?

北朝鮮の国営メディアが報じた通り、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記がロシアのプーチン大統領に、北朝鮮の天然記念物に指定されている「豊山(プンサン)犬」の雄雌1組を贈呈したことが話題となっています。

この特徴的な犬種について、その歴史や特徴、そして最近の動向について詳しく見ていきましょう。

豊山犬の歴史と特徴

豊山犬は、朝鮮半島北部の豊山郡(現在の金亨権郡と豊西郡)が原産地の狩猟用犬種です。

紀元前から存在していた日本犬に近い血統を持ち、体重は雄24kg以上、雌22kg以上の中型~大型犬に分類されます。

特徴としては、がっしりとした筋肉質の体格で、長い脚を持ち、白い厚い毛に覆われているため寒さに強いのが特徴です。

また、虎やオオカミなどの猛獣に立ち向かえる勇猛さ、無尽蔵のスタミナ、そして飼い主への忠実性が知られています。

豊山犬の保護と活用

1955年12月、豊山犬は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の天然記念物第368号に指定されました。

以来、国家レベルで保護・育成されており、一部の家庭では愛玩犬としても飼育されています。

また、豊山犬は長年にわたり狩猟用として活用されてきただけでなく、北朝鮮の軍隊では警備犬や探知犬として訓練され、軍事作戦にも活用されてきました。

その強靭な体力と戦闘能力は、軍事目的にも適していると評価されています。

豊山犬の外交的意義

2018年9月の南北首脳会談で、金正恩氏が文在寅大統領に豊山犬を贈呈したことは、南北融和の象徴として注目を集めました。

そして今回、金正恩氏がプーチン大統領に豊山犬の雄雌1組を贈呈したことは、両国の友好関係を示す外交的なメッセージとして受け止められています。

この贈呈は、両国の絆を深める上で重要な意味を持つと考えられます。

まとめ

豊山犬は、朝鮮半島北部の豊山郡が原産地の狩猟用犬種で、北朝鮮の国宝犬として保護・育成されてきました。

その強靭な体力と戦闘能力から、軍事目的にも活用されてきました。

近年では、南北首脳会談や露朝首脳会談の際に外交的なメッセージとして贈呈されるなど、豊山犬は北朝鮮の文化的アイデンティティを象徴する存在となっています。

この特徴的な犬種について、その歴史や特徴、そして最近の動向を詳しく見てきましたが、豊山犬には朝鮮半島の人々の誇りと愛着が込められているのがよくわかりますね。

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