札幌ドームの赤字経営の背景
札幌ドームを管理運営する札幌市の第三セクター「札幌ドーム」の2024年3月期決算では、なんと5億円を超える赤字が出ていることが明らかになりました。
この赤字の主な原因は、新型コロナウイルス感染症の影響によるイベントの中止や入場制限などで、収入が大幅に減少したことにあります。
一方で、光熱費や人件費などの固定費が高く、赤字体質が続いているのが現状です。
札幌ドームの経営状況
札幌ドームは、札幌市が100%出資する第三セクター「札幌ドーム」が管理運営しています。
これまでも、赤字が続いており、2022年度は約3億円の赤字が見込まれていました。
さらに、札幌ドームには約22億円の利益剰余金がありますが、これを充てても、赤字に対応するのが精一杯の状況だと言えます。
札幌ドームの今後の方向性
札幌市は、札幌ドームの経営を見直し、収支改善に向けた検討を行っています。
施設の運営方法の見直しや、新たな収益源の開拓などが検討されていますが、簡単には解決できない状況にあります。
一方で、札幌ドームは北海道最大の屋内スタジアムであり、年間約200万人もの人が訪れる、札幌市にとって重要な観光施設でもあります。
そのため、札幌ドームの役割や在り方について、市民や関係者との議論を深めていく必要があるでしょう。
補足情報
札幌ドームは1999年に開業した施設で、野球、サッカー、コンサートなど、様々なイベントが開催されています。
しかし、ファイターズ(北海道日本ハムファイターズ)が2023年に札幌ドームから移転したことで、収入源の一つが失われてしまいました。
また、札幌ドームの運営には、札幌市の許可が必要不可欠です。
新しい施策を打ち出したり、利用料を変更する際には、「札幌市へのお伺い」を立てなければならないなど、柔軟な経営が難しい面もあるようです。
まとめ
以上のように、札幌ドームは新型コロナの影響や固定費の高さなどから、長年にわたって赤字経営に苦しんでいることがわかりました。
札幌市は収支改善に向けて様々な取り組みを行っていますが、簡単には解決できない状況にあります。
札幌ドームの役割や在り方について、市民や関係者との議論を深めながら、持続可能な経営モデルを構築していく必要があるでしょう。
今後の札幌ドームの動向に注目していきたいと思います。