レゴは、子供たちにとって夢と創造力を育むトイブランドとして広く知られています。
最近、レゴは、隠れた障害(invisible disabilities)を表現する新しいキャラクターを紹介し、多様性と包摂性を促進するための新たなステップを踏み出しています。
この記事では、レゴのこの新しい取り組みについて詳しく見てみましょう。
Big shout out to @LEGO_Group and their lego figures with sunflower lanyards. Inclusion is so important, and for individuals to be seen in this way with invisible disabilities is amazing! #InclusionMatters
— Extraordinary Links (@Extraor57879073) December 3, 2024
https://t.co/jZxmKiJf62
隠れた障害とは
隠れた障害とは、外見上からわからない障害のことを指します。
例えば、自閉症(autism)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、不安障害(anxiety)、慢性痛などが含まれます。
レゴは、これらの障害を持つ人々が日常生活で直面する課題を理解し、支援するための具体的な行動を取っています。
レゴの新キャラクターと隠れた障害
レゴは、さまざまな年齢層向けの新しいキャラクターを導入しています。
これらのキャラクターは、隠れた障害を持つ人々を表現し、多様性と包摂性を促進するために設計されています。
DuploからIconsまで
- Duplo: 幼児向けのDuploシリーズには、空港をテーマにしたセットが含まれています。このセットには、サンフラワー・ランヤード(sunflower lanyard)を着用した子どもが含まれており、幼児が空港での感情を理解するのに役立ちます。
- Lego Friends: older children向けのLego Friendsシリーズには、空港シーンが含まれています。このセットには、ノイズ軽減ヘッドフォンとサンフラワー・ランヤードを着用した大学生のキャラクター、Ryanが登場します。
- Icons: 大人向けのIconsシリーズには、詳細なストリートシーンが含まれています。このセットには、サンフラワー・ランヤードを着用する神経多様性(neurodivergent)女性キャラクターが含まれています。
サンフラワー・ランヤードの意味と役割
サンフラワー・ランヤードは、隠れた障害を持つ人々が自発的にその存在を示すためのシンボルです。
このランヤードを着用することで、スタッフや周囲の人々に、追加の時間、理解、または支援が必要であることを知らせることができます。レゴは、Hidden Disabilities Sunflowerと提携し、この取り組みを世界中で広めようとしています。
多様性と包摂性への影響
レゴのこの取り組みは、多様性と包摂性を促進するための重要なステップです。
レゴのチーフ・ダイバーシティ・アンド・インクルージョン・オフィサー、ローレン・フォン・スタッケルベルク氏は、「私たちが作るキャラクターと物語は、子供たちが世界をどのように認識するかに大きな影響を与える」と述べています。
レゴは、すべての種類の人々が祝福される世界を模範として、多様性を尊重し、差別をなくすことを目指しています。
レゴハウスの取り組み
レゴハウスも、隠れた障害を持つ訪問者を支援するための様々な取り組みをしています。
センソリーアクセス
レゴハウスは、KultureCityのセンソリー・インクルーシブ認定を取得し、自閉症やADHD、PTSDなどの神経多様性を持つ訪問者を支援しています。スタッフのトレーニングや物理的な改修が行われ、訪問者が快適に楽しめる環境が整えられています。
KultureCity
感覚処理障害や非可視的障害を持つ個人のために、より包括的でアクセス性の高い環境を創ることを目指す非営利組織
サンフラワー・ランヤードの導入
レゴハウスは、2021年からサンフラワー・ランヤードを導入し、隠れた障害を持つ訪問者が自発的に支援を求めることができる環境を整えています。
このランヤードは、スタッフに追加の時間や理解が必要であることを知らせるためのシンボルとして機能します3。
親や教育者の視点
レゴのこの取り組みは、親や教育者からも高く評価されています。
心理療法家のジェームズ・ミラー氏は、「障害を持つ子供がその障害を表現した玩具と遊ぶことは、アイデンティティの形成や包括性の促進に大きな効果があります。また、障害の正常化や未来のキャリアや目標に対する想像力の育成にも役立ちます」と述べています。
コンシューマー調査
レゴのコンシューマー調査によると、約8割の親が、現代の子供たちは前世代よりも多様性と包括性を重視していることを示しています。
また、子供たちは「すべての人々が平等に扱われること」を重要視し(88%)、「違いを教える玩具と遊ぶこと」を希望しています(83%)。
レゴ・ファウンデーションの取り組み
レゴ・ファウンデーションも、神経多様性を持つ子供たちを支援するためのプログラムを展開しています。
Play for All Acceleratorプログラムは、神経多様性を持つ子供たちとその家族向けの包括的な学習を通じたプレイを支援するためのプログラムで、2021年に開始されました。
Play for All Accelerator
レゴ財団(The LEGO Foundation)によって設立された、神経多様性(neurodivergent)を持つ子供たちを支援するための革新的なプログラムです。
Play for All Acceleratorの主な目的は、神経多様性を持つ子供たち、特に自閉症やADHDを持つ子供たちに対して、遊びを通じた包括的な学習体験を提供するための革新を促進することです。このプログラムは、神経多様性を持つ子供たちが平等に学び、成長する機会を提供することを目指しています
まとめ
レゴの新キャラクターとサンフラワー・ランヤードの導入は、多様性と包摂性を促進するための重要なステップです。
これらの取り組みは、隠れた障害を持つ人々が日常生活で直面する課題を理解し、支援するための具体的な行動を示しています。
レゴのこの努力は、子供たちが世界をより多様で包括的な場所として認識するのに役立ち、将来的にも多くの人々に影響を与えるでしょう。