TCUの新星、ヘイリー・ヴァン・リスがネイスミス賞候補に!キャリア通算得点で現役ガード最多を誇る注目株

バスケットボール界に新たな風を巻き起こす期待の星が現れました。

TCUホーンド・フロッグスに加入したヘイリー・ヴァン・リスが、2024年度ジャージー・マイクス・ネイスミス女子プレーヤー・オブ・ザ・イヤー候補に選出されました。

彼女の輝かしい実績と今後の展望について、詳しく見ていきましょう。

注目の転校生、ヴァン・リスとは

ヘイリー・ヴァン・リスは、ワシントン州ウェナチー出身の大学院生で、身長175cmのガードです。

ルイビル大学で3年間プレーした後、ルイジアナ州立大学(LSU)を経て、今シーズンからTCU(テキサスクリスチャン大学:Texas Christian University)に移籍しました。

彼女の実績は圧巻です。

現役のディビジョンI(NCAA最高峰のリーグ)ガードの中で、キャリア通算得点が最多の1,936点を誇ります。

https://www.sports-reference.com/cbb/players/hailey-van-lith-1.html

さらに、現役選手の中で唯一、キャリア通算1,900点以上、500リバウンド以上、400アシスト以上を記録している選手でもあります。

ネイスミス年間最優秀選手ウォッチリスト

「ネイスミス年間最優秀選手ウォッチリスト」は、大学バスケットボールにおける最も権威ある個人賞の一つである「ネイスミス・トロフィー」の候補者リストを指します。

ネイスミス・トロフィーとは

  • バスケットボールの創始者ジェームズ・ネイスミスにちなんで名付けられた賞です。
  • NCAA(全米大学体育協会)のディビジョンIにおける最優秀選手に贈られます。
  • 男子と女子それぞれに授与されます。

ウォッチリストの意味

  • 「ウォッチ」は「注目する」という意味です。
  • シーズン開始前に、その年の有力候補とされる選手たちのリストを発表します。
  • このリストに選ばれること自体が名誉であり、選手の実力を認められたことを意味します。

リストの特徴

  • 通常、50名程度の選手が選出されます。
  • シーズン中に更新され、候補者が絞られていきます。
  • 最終的には4名の候補者に絞られ、その中から受賞者が選ばれます。

選考基準

  • 個人の統計(得点、リバウンド、アシストなど)
  • チームの成績への貢献度
  • リーダーシップ
  • 全体的なインパクト

ヘイリー・ヴァン・リスの場合

ヴァン・リスがこのリストに選ばれたことは、彼女が全米トップレベルの選手として認識されていることを示しています。

TCUに転校して初めてのシーズンにもかかわらず、このリストに名を連ねたことは、彼女の実力と将来性が高く評価されていることの証です。

このウォッチリストに選ばれることは、選手のキャリアにとって大きな励みとなり、また、プロへの道を開く可能性も高めます。

ヴァン・リスにとっては、TCUでの活躍を通じてこの賞の獲得を目指す大きな動機付けとなるでしょう。

ヴァン・リスのキャリアハイライト

ヴァン・リスの大学キャリアを振り返ると、その成長の軌跡が明確に見えてきます。

ルイビル時代(2020-2023)

  • フレッシュマン(1年生):平均11.2点、5.2リバウンド、2.1アシスト
  • ソフォモア(2年生):平均14.4点、3.6リバウンド、2.2アシスト
  • ジュニア(3年生):平均19.7点、4.5リバウンド、3.2アシスト

特にジュニア年の飛躍は目覚ましく、チームをNCAAトーナメントのファイナルフォーに導きました。

LSU時代(2023-2024)

  • 平均11.6点、2.4リバウンド、3.6アシスト

LSUでは得点は減少しましたが、アシスト数が増加し、オールラウンドなプレーヤーとしての成長が見られました。

https://www.espn.com/womens-college-basketball/player/stats/_/id/4433412/hailey-van-lith

TCUでの期待と展望

TCUに移籍したヴァン・リスは、すでにビッグ12カンファレンスのプレシーズン・オールカンファレンスチームに選出されています。

さらに、プレシーズン・ビッグ12コ・ニューカマー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれており、期待の大きさがうかがえます。

TCUのヘッドコーチ、マーク・キャンベル氏は、ヴァン・リスの加入について次のようにコメントしています

「ヘイリーは、我々のプログラムに勝利の文化をもたらしてくれます。彼女の経験と才能は、チームを次のレベルに引き上げるでしょう。」

ヴァン・リスのプレースタイルと強み

ヴァン・リスの最大の強みは、その得点力にあります。

3ポイントシュート、ドライブ、ミドルレンジと、多彩な得点パターンを持っています。

特に、キャリア通算のフリースロー成功率84.5%は、プレッシャーのかかる場面での得点能力の高さを示しています。

また、身長が175cmと決して高くない中で、キャリア平均3.9リバウンドを記録していることも注目に値します。

これは、彼女の身体能力の高さとバスケットボールIQの高さを示しています。

さらに、LSU時代にはアシスト数が増加しており、チームメイトを生かす能力も向上しています。

この多面的なスキルセットは、TCUの攻撃の中心として期待される所以です。

NCAAバスケットボールにおける転校の影響

ヴァン・リスの転校は、近年のNCAAバスケットボールにおける大きなトレンドを反映しています。

トランスファー・ポータル(転校希望選手のデータベース)の導入により、選手の移籍が容易になりました。

これにより、以下のような影響が生じています:

  1. タレントの再分配:強豪校に集中していた優秀な選手が、より多くの大学に分散する傾向にある。
  2. 即戦力の獲得:新入生の育成に時間をかけるよりも、経験豊富な転校生を獲得する大学が増加。
  3. プログラムの急成長:1-2人の優秀な転校生の加入で、チームの競争力が一気に高まるケースが増加。

ヴァン・リスのTCU移籍も、このトレンドの一例と言えるでしょう。

女子バスケットボールの注目度向上

ヴァン・リスのような注目選手の活躍は、女子バスケットボールの人気向上にも貢献しています。

NCAAの女子バスケットボールは、以下のような理由から注目度が高まっています:

  1. スキルレベルの向上:ヴァン・リスのような多才な選手の増加。
  2. メディア露出の増加:テレビ中継や SNS での露出が増加。
  3. プロリーグ(WNBA)との連携強化:大学からプロへのパスが明確に。
  4. 社会的な関心:ジェンダー平等の観点からも注目される。

ヴァン・リスのような選手の活躍が、さらに多くのファンを女子バスケットボールに引き付けることが期待されます。

今後の課題

ヴァン・リスにとって、TCUでの最終シーズンは重要な意味を持ちます。

NBAドラフトを視野に入れた場合、以下のような課題に取り組む必要があるでしょう:

  1. シュート成功率の向上:キャリア平均41.3%から45%以上へ1
  2. ターンオーバーの削減:キャリア平均2.6回から2回以下へ1
  3. ディフェンス能力の向上:スティール以外の指標の改善。
  4. リーダーシップの発揮:新チームでの適応と牽引。

これらの課題を克服し、チームの勝利に貢献できれば、ネイスミス賞受賞も夢ではありません。

まとめ

ヘイリー・ヴァン・リスのネイスミス賞候補選出は、彼女の才能とポテンシャルの高さを示すものです。

TCUでの最終シーズンは、彼女のキャリアにとって重要な転機となるでしょう。

彼女の活躍は、単に個人の成功にとどまらず、TCUバスケットボールプログラムの発展、そして女子バスケットボール全体の注目度向上にも貢献することが期待されます。

2024-25シーズンの開幕に向けて、バスケットボールファンの期待は高まるばかりです。

ヴァン・リスが、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、目が離せません。

コメントする

CAPTCHA