独特のスタイルで注目を集めたアメリカ代表のレイヴン・サウンダーズ選手が、2024年パリオリンピックの予選を突破し、ついにファイナルへの切符を手に入れた。
Raven Saunders of Team USA participates in the Women's Shot Put at the Olympic Games in Paris. Saunders wears a mask and glasses, and competes in their "Hulk" alter-ego to encourage other women's confidence and individuality.
— Getty Images Sport (@GettySport) August 8, 2024
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東京五輪での活躍と一時的な挫折
レイヴン・サウンダーズ選手は、2021年東京五輪の女子砲丸投げ競技で見事に銀メダルを獲得した。
当時、彼女は黒のフルフェイスマスクに金色のサングラス、髪の毛は蛍光グリーンと紫色に染められ、上下の歯にはゴールドのグリルを付けるなど、まさに”ハルク”のようなインパクトのあるスタイルで会場を沸かせた。
しかし、その後2023年の世界選手権では、ドーピング検査の未受検(※1)により18か月の資格停止処分を受け、出場を逸した。
さらに、東京五輪直後に母が突然亡くなり、ヒップ手術も受けるなど、精神的にも肉体的にも大きな打撃を受けていた。
※1 ドーピング検査の未受検:アスリートが検査官の要請に応じずに検査を拒否したり、検査の予定を伝えなかったりすること。
復活への道のり – 粘り強さと信念の勝利
More gender madness at the Olympics in the women’s shot put. The host introduces Raven Saunders, saying “it’s good to see her back”.
— James Esses (@JamesEsses) August 8, 2024
He is promptly corrected by his co-host, saying “they are actually non-binary”.
If they’re not a woman, why are they in the women’s competition? pic.twitter.com/i0FFHyAWKX
そんな中、サウンダーズ選手は自らの”暗闇”から這い上がるべく、懸命に努力を重ねてきた。
「どんなに暗闇が深くても、必ず光は見えてくる」と語る彼らは、泣きながらもベッドから起き上がり、ウエイトルームに通い続けた。
その結果、今回の予選では1投目を記録できなかったものの、2投目に17.93m、最終投で18.62mを記録し、ファイナル進出を決めた。
ファイナルに向けた意気込み – 新たなる”ハルク”の登場
「私は全開の状態です。私がどんな人間かを、みんなに思い出させてあげなければならないのです」と意気込むサウンダーズ選手。
東京五輪と同様、今大会でも彼らの華麗な”ハルク”姿が会場を沸かせることだろう。
「今度はさらにいいものを用意しています」と語る彼らの新たなる変身に、世界中のファンが注目している。
社会的な影響力
サウンダーズ選手は、単なるスポーツ選手にとどまらない存在だ。
東京五輪の表彰式では、両手を交差させて”X”の形を作り、それは「抑圧されているすべての人々が出会う交差点」を意味すると説明した。
メンタルヘルスの支援者としても知られ、若手アスリートのロールモデルとなっている。
オリンピックが単なるスポーツの枠を超えた架け橋であることを示す存在でもある。
まとめ
レイヴン・サウンダーズ選手の復活劇は、スポーツの枠を超えた感動を呼び起こしている。
彼らの独特のスタイルと、粘り強く努力を重ねてきた姿勢は、多くのファンの心を鼓舞している。
ファイナルでの活躍に期待が高まる中、サウンダーズ選手が新たな”ハルク”姿で会場を沸かせることだろう。
スポーツの枠を超えた彼らの社会的な影響力にも注目が集まっている。