近年、健康意識の高まりとともに、腸内環境の改善に着目した新しい飲料が登場しています。
その代表格が「Poppiソーダ」です。
Poppiソーダは、プレバイオティクス*1 を配合したソーダ飲料で、2023年末までに1億ドルの売上を達成し、米国Amazonの「ソーダ飲料」カテゴリーで首位に立つなど、急速に人気を集めています。
今回は、Poppiソーダの特徴や健康効果、そして最近の話題について詳しく見ていきましょう。
*1 プレバイオティクス:腸内細菌の増殖を促す食物繊維の総称
Poppiソーダの特徴
Poppiソーダの最大の特徴は、1缶あたり2グラムのプレバイオティクス繊維(イヌリン)が含まれていることです。
イヌリンは、様々な果物や野菜、植物に自然に含まれる食物繊維で、腸内細菌の増殖を促す効果が期待されています。
Poppiソーダはこのイヌリンを主原料のアガベから抽出して配合しています。
また、Poppiソーダは低カロリー(1缶あたり35キロカロリー)で、砂糖の代わりにステビア*2 を使用しているため、糖質も控えめです。
さらに、リンゴ酢やセルサー(炭酸)水、果汁などを組み合わせた、飲みやすい味わいも特徴の1つです。
*2 ステビア:甘味料の一種で、砂糖の約200~300倍の甘さがある植物由来の成分
日本で購入できる?
楽天市場で「poppi」と検索すると、Poppiソーダの取り扱いがあることがわかります。個人輸入での購入になるようです。
また、eBAYから購入するこのも可能です。
健康効果に期待
Poppiソーダに含まれるプレバイオティクスは、腸内細菌のバランスを整える効果が期待されています。
研究では、腸内細菌の健康的な状態が、便秘の改善、体重管理、血糖値の安定化などに役立つことが示されています。
実際、Poppiソーダの公式サイトでは、「腸内環境の改善」 「免疫力の向上」 「ストレス解消」などの効果が謳われています。
またPoppiソーダは低カロリーで砂糖も控えめなため、糖質や脂肪の摂取を抑えたい人にも適しているといえます。
訴訟問題と専門家の見解
しかし最近、Poppiソーダの健康効果に関する表現が消費者を誤解させているとして、訴訟が起こされています。
サンフランシスコの連邦地裁に提起された訴訟では、1缶あたり2グラムのプレバイオティクス含有量では、同社が主張する健康効果を得るのに十分ではないと主張されています。
https://www.nbcnews.com/health/health-news/new-lawsuit-challenges-poppi-soda-gut-healthy-claims-what-to-know-rcna156021(Poppiソーダの腸内環境を謳った宣伝文句をめぐる訴訟。科学者の見解は?)
専門家によると、プレバイオティクスの効果には量的な要因があり、1缶分の2グラムでは腸内環境の改善に必要な量とは言えない可能性があるそうです。
つまり、Poppiソーダの表現が消費者の期待を裏切っている可能性が指摘されているのです。
補足情報
一方で、Poppiソーダの人気は高く、2023年末までに1億ドルの売上を達成しています。
また、米国のAmazonの「ソーダ飲料」カテゴリーで首位に立つなど、健康志向の消費者から支持を集めています。
さらに、Poppiソーダの親会社であるポッピ社は、コカ・コーラによる買収を目指しているとも報じられています。
健康志向の飲料市場に大手企業が参入するなど、Poppiソーダを含む健康志向ソーダ飲料の今後の動向にも注目が集まっています。
まとめ
Poppiソーダは、プレバイオティクスを配合したソーダ飲料として注目を集めています。
腸内環境の改善や免疫力の向上など、さまざまな健康効果が期待されていますが、1缶あたりの配合量が十分ではないとの指摘もあります。
今後、Poppiソーダの表現の適正化や、より効果的な配合量の検討が求められるでしょう。
一方で、健康志向の飲料市場では大手企業の参入も進んでおり、Poppiソーダを含むこの分野の動向にも注目が集まっています。