2025年4月8日、サンフランシスコを拠点とするAI研究スタートアップ「Deep Cogito」が、革新的なオープンソースAIモデル「Cogito v1」を発表しました。
この新しいモデルは、MetaのLlama 3.2をベースにした大規模言語モデル(LLM)であり、独自の「ハイブリッド推論」と「Iterated Distillation and Amplification(IDA)」という訓練手法を採用しています。
Cogito v1は、迅速な応答と深い推論を組み合わせた性能で、既存のトップモデルを凌駕し、AI業界における新たな可能性を示しています。
本記事では、この革新的な技術とその影響について詳しく掘り下げていきます。
Deep Cogitoとは?
Deep Cogitoは2024年に設立されたAI研究企業で、創業者にはGoogleで大規模言語モデルの開発を担当していたDrishan Aroraが名を連ねています。
同社の目標は「汎用スーパーインテリジェンス(General Superintelligence)」の実現であり、人間の能力を超えるAIを開発することにあります。
特筆すべきは、全てのモデルがオープンソースとして公開されている点です。
このアプローチにより、研究者や企業が自由に利用できる環境が整えられています。
Today, we are launching @DeepCogito, where we are building general superintelligence.
— Drishan Arora (@drishanarora) April 8, 2025
We are also releasing open models of 3B, 8B, 14B, 32B, and 70B sizes trained using our research on iterated distillation and amplification (IDA).
From evals so far, each model outperforms the… pic.twitter.com/eflCRvDvcS
Cogito v1の革新ポイント
Cogito v1の最大の特徴は、「ハイブリッド推論」と「IDA訓練手法」にあります。
ハイブリッド推論では、迅速な応答が求められるタスクには標準モードを使用し、複雑な問題には推論モードを活用します。
これにより、速度と精度のトレードオフを柔軟に管理できます。
さらにIDA訓練手法は、従来の人間監督や教師モデルによる学習方法を超え、自己改善型のフィードバックループを構築します。
この手法はAlphaGoの自己対戦戦略に似ており、モデル自身がより良い解決策を生成し、それを内部化することで進化していきます。
ベンチマーク結果
Cogito v1は、その性能が既存モデルを大きく上回ることがベンチマーク結果から明らかになっています。
例えば、3BモデルはMMLU(一般知識)スコアでLlama 3.2 3Bより6.7ポイント高い65.4%を記録し、Hellaswag(常識推論)では18.8ポイント上回る81.1%という結果を示しました。
また、70BモデルではMMLUスコア91.7%と驚異的な性能を誇り、Llama 4 Scout 109Bモデルすら凌駕しています。
実用性と将来展望
Cogitoモデルはその性能だけでなく、実用性にも優れています。
例えば、ツールコール(Tool Calling)機能では、高精度なタスク処理能力を発揮し、多様なアプリケーションへの適応性が期待されています。
また今後は671Bパラメータ規模のモデルも公開予定であり、更なる性能向上が期待されています。
オープンソースとしての意義
Deep Cogitoが全てのモデルをオープンソース化していることは、多くの開発者や研究者にとって非常に重要です。
この取り組みにより、新しい技術やアイデアが広く共有される環境が整い、AI業界全体の進化を促進すると考えられます。
IDA訓練手法とは?
IDA(Iterated Distillation and Amplification)は従来の教師モデルによる学習方法とは異なり、多くの計算資源を活用してより良い解決策を生成し、そのプロセスを内部化する手法です。
この方法により、人間や教師モデルによる制約から解放され、高度な自己改善が可能になります。
まとめ
Deep Cogitoが提供するCogito v1は、その革新的な技術と性能でAI業界に新たな道筋を示しています。
ハイブリッド推論とIDA訓練手法による自己改善型AIは、人間の限界を超える可能性を秘めています。
今後さらに大規模なモデルが公開される予定であり、この技術革新から目が離せません。ぜひこの機会にCogito v1について詳しく調べてみてください。