カリフォルニア州アルタデナで発生したイートン山火事。その避難騒ぎの中、思わぬ”お客様”が人家に潜んでいました。
なんと、約238kgもの巨大なクマが、住宅の床下に身を寄せていたのです。
この驚きの出来事は、地域住民や野生動物保護官を巻き込む小さなドラマとなりました。
Wildlife officials rescued a 525-pound bear found hiding underneath a home that was evacuated during the Eaton Fire.
— KTLA (@KTLA) January 31, 2025
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クマとの予期せぬ遭遇
イートン山火事が収まり、住民のサミー・アービッドさんが自宅に戻ったとき、彼を待っていたのは思いもよらない光景でした。
床下に設置したリングカメラの映像に映っていたのは、巨大なクマの姿。
アービッドさんは「しばらくの間、神経をすり減らす思いでした」と当時を振り返ります。
このクマは地域住民には顔なじみで、「ベリー」や「ビクター」と呼ばれていました。
普段はイートン峡谷に住んでいたようですが、火災を逃れて人家の床下に避難してきたと考えられています1。
巨大クマの救出作戦
クマの存在は、ガス会社の作業員たちを困らせました。
火災後のガス供給再開作業ができなくなったのです。
そこで、カリフォルニア州魚類野生生物局が出動。
クマを誘き出すための作戦が練られました。
作戦の核心は、クマの大好物でいっぱいの”ごちそう”。
ロティサリーチキン、イワシ、トマトソース、リンゴ、ピーナッツバターなど、スーパーで買い集めた食材で豪華な餌を用意しました。
アービッドさんは「クマのためのごちそうを作ったんです」と語ります。
この作戦は見事に成功。
クマは餌に誘われて罠にかかり、無事に捕獲されました。
史上最大級のクマ
捕獲されたクマは、専門家たちを驚かせるほどの大きさでした。
生物学者は「今まで見た中で最大のクマ」と評したそうです。
525ポンド(約238kg)という体重は、アメリカクロクマとしては非常に大きいサイズです。
通常、成熟したオスのアメリカクロクマは200~600ポンド(約90~270kg)程度とされているので、このクマは種の中でもかなり大型の個体だったと言えるでしょう。
地域住民とクマの共生
興味深いのは、このクマに対する地域住民の反応です。
近所に住むパティ・スミスさんは「彼は無害です。私たちと同じように、おいしいゴミが好きなだけなんです」と語っています。
この発言からは、野生動物と人間の共生に対する地域住民の理解と寛容さが伺えます。
都市化が進む中で、野生動物の生息地が縮小し、人間との接触が増えている現状を考えると、このような態度は非常に重要です。
クマの今後と野生動物保護の課題
最終的に、このクマはGPSカラーを装着されてアンヘレス国立森林公園に移送されました。
しかし、この一件は野生動物保護における様々な課題を浮き彫りにしています。
- 生息地の減少:都市化により、野生動物の生息地が縮小しています。これが人間との接触を増やす原因となっています。
- 気候変動の影響:山火事の増加は、野生動物の生態系を脅かしています。
- 人間との共存:都市近郊に住む野生動物との共存方法を、社会全体で考える必要があります。
- 保護活動の重要性:野生動物の保護と適切な管理は、生態系のバランスを保つ上で極めて重要です。
カリフォルニアの野生動物事情
カリフォルニア州は生物多様性の宝庫として知られています。
州内には、100種以上の哺乳類、600種以上の鳥類、100種以上の爬虫類と両生類が生息しています。
特にアメリカクロクマは、カリフォルニア州の象徴的な動物の一つです。
州の推定によると、カリフォルニアには30,000~40,000頭のクロクマが生息しているとされています。
まとめ
イートン山火事をきっかけに起きた、巨大クマとの思わぬ遭遇。
この出来事は、野生動物と人間の共生、そして自然災害が及ぼす影響について、私たちに多くの示唆を与えてくれます。
都市化が進む中で、野生動物との接触はますます増えていくでしょう。
この事例を教訓に、人間と野生動物が互いを尊重しながら共存できる社会を目指していく必要があります。
それは、私たち人間にとっても、そして野生動物にとっても、より良い未来につながるはずです。