”大学版大谷” “大谷翔平2世”ことジャック・カグリオーンが9試合連続ホームラン!

米国のカレッジベースボールで今季もっとも注目されている選手が、フロリダ大学の二刀流ジャック・カグリオーン(Jac Caglianone)です。

同選手は4月20日のバンダービルト大との対戦で6回表に先頭打者本塁打を放ち、大学野球のリーグ記録に並ぶ9試合連続ホームランという偉業を達成しました。

この記録はメジャーリーグの最多連続試合本塁打記録8試合を上回ります。

9試合連続ホームランを放ったジャック・カグリオーン

二刀流選手ジャック・カグリオーンとは?

フロリダ大学に所属するジャック・カグリオーン選手は、打者として史上最多の9試合連続ホームランを記録し、話題となっています。この選手は打者としても投手としても活躍する”二刀流”の選手で、大学版の”大谷翔平”と呼ばれています。

打者としての活躍

20歳のカグリオーン選手は、現在の打率が.407、24本塁打(全国2位)を放っています。この長打力は スカウトから”65グレード(※)”と高い評価を受けており、上位指名候補とされています。

65グレード

MLBでは、選手の能力を評価する手法として「スカウティング・スケール(Scouting scale)」と呼ばれる手法が用いられています。これは、あるリーグの出場機会に基づく能力の平均値を50に設定し、20から80までの10刻みか5刻みで選手の能力を評価するものです。20-80スケールと呼ばれ、グレードで表します。

この手法は、メジャーリーグ球団経営者のブランチ・リッキーが提唱したとされており、若い選手の潜在的な能力や将来像を評価する用途に特に用いられています。

「65グレード」はチームの中心もしくは不動のレギュラークラスの選手でオーススターに出場するレベルの選手になります。

投手としても活躍

打者だけでなく、投手としても39.1イニングで防御率3.89で4勝をあげるなど安定した内容を残しています。最高球速は100マイル(約160.9km)と力強く、これまでに49奪三振を記録しています。

大谷選手の活躍がきっかけに

カグリオーン選手が二刀流に目覚めた大きなきっかけは大谷翔平選手のMLBでの活躍でした。

カグリオーン選手は2018年に15歳の高校生だった時、100マイルの速球を投げつつ長距離本塁打も放つ大谷選手に感化されたそうです。記事では以下のように述べられています。

「大谷のやり方はとてもかっこいいと思ったんだ。自分もずっと両方やってきたし、大学でもそうするつもりだった。大谷のプレースタイルが成長していくのを近くで見守り、研究した。まさに自分もそうありたいと思った」

この言葉から、大谷選手の活躍がカグリオーン選手の大学での二刀流への挑戦の後押しとなったことがうかがえます。

カグリオーン選手の目標

「チームがはっきり一方を選ぶよう指示しない限り、二刀流を止めるつもりは全くない」とカグリオーン選手は述べています。

投手としては、制球力を向上させ、先発投手としての可能性を高めること。四球が多すぎることを認め、減らす必要があるとコメントしています。

また、打撃に関しては、来シーズンに打撃成績をさらに向上させ、ドラフト1位指名の議論に名前をあげるほどに打撃を磨きたいと語っています。

このように、カグリオーン選手は単に二刀流を続けるだけでなく、両方のパフォーマンスをMLBレベルにまで高めていくことを目指している様子です。

記録的な活躍と今後の期待

4月20日の試合で9試合連続本塁打を達成し、メジャーリーグの最多記録8試合を上回る快挙を成し遂げました。この”二刀流”の活躍から、7月のMLBドラフトでは上位指名が確実視されています。

大学生ながら、こうした並外れた活躍を見せるカグリオーン選手。今後メジャー入りを果たせば、大谷翔平選手に続く”二刀流”スターの誕生となり、更なる記録へと期待がかかります。

大谷翔平と比べてどうか

カグリオーン選手はまだ20歳の若さですが、大谷選手も当時はサイドスローのスタイルでした。しかし大谷選手はメジャー入り後、ストレートの最高球速が分厚く100マイル(約161km)を超えるまでに成長しました。

カグリオーン選手と大谷翔平選手の共通点は以下の点があげられています。

体格がいい

カグリオーン選手も6フィート5インチ(約196cm)、245ポンド(約111kg)の大柄な体格。

長距離本塁打のパワーがある

カグリオーン選手の本塁打の飛距離はしばしば450フィート(約137m)を超える。

対戦投手の球速に匹敵するほどの速球を投げられる

カグリオーン選手の最速は99マイル(約159km/h)。

毎試合、野手のポジションを守れるほど体力がある

投球日以外も一塁手として先発出場している。

このように、フィジカルの面でもスキルの面でも、大谷選手を彷彿とさせるところがあると指摘されています。

投手としての球速では大谷選手を下回りますが、打者としての長打力は大谷選手以上とも評されています。もし二刀流を続けられれば、大谷選手以上の活躍が期待できるかもしれません。

まとめ

大学生のジャック・カグリオーン選手が連続試合本塁打で新記録を樹立し、”二刀流”の逸材としてMLBの注目を浴びています。投手としても優れた実力を兼ね備え、大谷翔平選手に続く”二刀流スター”の誕生が期待されています。

若き日の大谷選手を上回る可能性もあり、今後の活躍に大いに注目が集まるでしょう。野球ファンは全米が熱視線を送る「大学版の”大谷翔平”」に、ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

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