NVIDIAが2025年度第1四半期(2024年2月~4月期)の決算を発表し、驚くべき業績を記録しました。
売上高は260億4400万ドル(約4兆840億円)と、前年同期比262%もの大幅増収となりました。前期比でも18%増と、好調な滑り出しとなっています。
NVIDIAの強さの秘密
NVIDIAの業績が好調な背景には、同社の技術力の高さがあります。特に、データセンター事業の売上高が前期比23%増の226億ドルと過去最高を記録したのは注目に値します。
これは、NVIDIAの次世代GPUである「Hopper」チップの需要が高かったことが大きな要因です。Hopperチップは、大規模言語モデルの学習や推論に最適化されており、AI分野での活用が急速に広がっています。
また、Hopperに続く新チップ「Blackwell」の需要も好調で、供給が追いつかない状況だと言います。
NVIDIAのCEO、ジェンセン・ファンは「Blackwellの他のバージョンも開発中」と述べており、同社の技術的優位性が継続することが期待されています。
業界からの高い評価
NVIDIAの業績については、Wall Streetのアナリストからも高い評価が寄せられています。
JPMorganのアナリストは、NVIDIAが「競合他社に1-2世代先行している」と指摘。同社のシリコン、ハードウェア、ソフトウェアプラットフォームの優位性を評価しています。
一方、Bank of Americaのアナリストは、NVIDIAの利益率がピークに達したと分析。ただし、ソフトウェア製品の販売強化によって利益率を高められる可能性があると述べています。
Jeffriesのアナリストは、Blackwellチップの生産が本格化し、2025年度にかけて供給が需要を上回ると予想。一方、Deutsche Bankのアナリストは、Hopperチップの需要が継続し、Blackwellの登場後も需要が落ち着かないと分析しています。
NVIDIAのCEOに注目
NVIDIAの業績好調の背景には、同社のCEOであるジェンセン・ファンの存在も見逃せません。
ファンCEOは、従業員から「厳しい上司」と見なされることを気にしていないと述べています。「優れた成果を上げるには、簡単ではいけない」と考えており、従業員に高い目標を課していることがうかがえます。
このような経営姿勢が、NVIDIAの技術革新と業績向上につながっているのかもしれません。ファンCEOの手腕に注目が集まっています。
まとめ
NVIDIAは2025年度第1四半期に過去最高の業績を記録しました。データセンター事業を中心に好調な売上を維持しており、同社の技術的優位性が評価されています。
NVIDIAの躍進は、AI時代における半導体企業の重要性を示す好例と言えるでしょう。今後の同社の動向にも注目が集まりそうです。