インドネシア・ルアング火山が噴火。動画では火山雷や赤い炎も

火山大国インドネシアで、また大規模な噴火事故が発生しました。4月17日、ルアング火山が噴火し、800人以上もの住民が避難を余儀なくされています。

火山噴火の概要と日本への津波の危険性

2024年4月17日、インドネシアの北スラウェシ州にあるルアング火山で大規模な噴火が発生しました。

噴煙は高度約19,000m(約1.9km)まで達し、気象衛星からも確認されました。噴火により多量の火山灰が大気中に放出され、航空機の運航に重大な影響を及ぼす可能性もあります。

インドネシア当局は最高レベルの警戒を発令し、ルアン島の住民約800人が避難したが、けが人の報告はないということです。

ルアング火山は2002年にも約20kmの高さまで噴煙を上げる大規模噴火をしており、今回の噴火も同様の規模となっています。

日本への影響

噴火に伴う日本への津波発生の可能性も指摘され、気象庁が監視を行っています。ただ、実際に津波が発生しているかどうかはまだ確認されていません。気象庁では随時情報を更新しているため、最新の情報にご注意ください。

最新の津波情報|気象庁

噴火の規模や風向きなどによっては、日本への影響も懸念されるため、今後の動向に十分注意を払う必要があります。

ルアング火山の位置

ルアング火山は、インドネシアのタウ諸島に位置する活火山です。今回の噴火は日本時間の17日午後9時頃に発生し、噴煙が高度1万9000mにも達するという非常に大規模なものでした。気象衛星による画像からも、白い噴煙が広範囲に広がっているのが確認できます。

強力な爆発的噴火を捉えた、ひまわり9号の赤外線衛星画像

SNSに投稿された動画や画像

SNSに投稿された動画には、火口から噴き上がる赤い炎や、空高く舞い上がる火山灰の様子が生々しく映し出されています。これらの映像からは、ルアング火山の猛烈な噴火力と、近隣住民への危険性が伝わってきます。

<真っ赤な炎と火山雷が見えます。かなり火山に近いところから撮影しているようです。>

<衛星写真と雷の発生の様子です。噴火と同時に数百回の火山雷が観測されたということです>

<火山雷の様子が捉えられています>

ルアング火山の特徴と過去の噴火

ルアング火山は成層火山(*1)で、2002年には17マイル(約27km)の高さまで溶岩と火山灰を噴出した過去を持っています。今回の噴火は過去ほど激しくはありませんが、ルアング火山の特性から活動の推移を見守る必要があるとされています。

*1 成層火山:繰り返し噴火を重ね、複雑な内部構造を持つ火山

インドネシアの火山活動の脅威

インドネシアは環太平洋火山帯(*2)に位置し、頻繁な地震活動と火山噴火に見舞われています。最近では2023年にマラピ山やスメル山でも致命的な噴火が発生しており、地域住民の安全が脅かされています。

*2 環太平洋火山帯環太平洋地域に位置する火山帯で、世界で最も活発な火山活動が見られる地域

火山大国インドネシア

インドネシアは世界有数の火山大国で、約130の活火山を抱えています。毎年数十件の噴火が発生しており、2023年だけでも4件の大規模噴火が起きています。

これらの火山噴火による被害は甚大で、2023年12月のマラピ山の噴火では20人以上が犠牲になりました。火山灰の堆積による農作物への被害や、噴火に伴う土砂災害など、様々な二次被害も深刻な問題となっています。

火山噴火の脅威

火山噴火は自然災害の中でも特に恐ろしい出来事といえます。噴出物による直接的な被害のほか、火山灰の拡散による航空機への影響、さらには噴火に伴う津波の発生など、多岐にわたるリスクが存在します。

過去には、インドネシアのスンバワ島で発生したタンボラ火山の大噴火(1815年)が、世界規模の気候変動を引き起こしたことが知られています。このように、大規模な火山噴火は地球規模の影響を及ぼす可能性を秘めているのです。

1815年のタンボラ山噴火|wikipedia

まとめ

インドネシアの火山活動は絶え間なく続いており、今回のルアング火山噴火もその一例といえます。

地震や火山噴火への備えが重要な課題となっている中、住民の避難体制の強化や早期警報システムの整備など、様々な取り組みが求められています。火山大国インドネシアの脅威に、私たち日本人も注目し続ける必要があるでしょう。

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