人類初の星間探査機、ボイジャー1号が5か月ぶりに地球と通信を再開!

人類が宇宙開拓の歴史に残る偉業を成し遂げた探査機、ボイジャー1号が遂に地球との通信を取り戻しました。35年以上もの長きにわたり、太陽系の果てまで旅を続けてきたこの探査機の活躍は、私たちに大きな希望と感動を与えてくれています。

ボイジャー1号の長い旅路

ボイジャー1号は1977年9月に打ち上げられ、その後45年以上にわたり太陽系の外縁部を探査し続けてきました。2013年には、ついに太陽系を完全に抜け出し、星間空間に入る世界初の人工物体となりました。現在、ボイジャー1号は地球から約240億kmの距離にあり、通信に22.5時間もの時間がかかる遥か彼方を旅しています。

通信障害からの復活

しかし、2023年11月14日、ボイジャー1号の通信コードが機能しなくなる問題が発生しました。原因は、探査機の中枢部であるフライトデータサブシステム(FDS)のメモリチップの一部が破損したためでした。

NASAのチームは遠隔操作でこの問題に取り組み、FDSメモリの別の場所にコードを移動させることで修復に成功しました。

2024年4月18日から修復作業が行われ、ついに4月20日、ボイジャー1号は5か月ぶりに地球に状況報告をすることができたのです。

NASAチームは今後数週間かけて、FDSソフトウェアの調整を行い、科学データの送信を回復させる予定です。

フライトデータサブシステム(FDS)

FDSは、ボイジャー1号に搭載された3つのコンピューターシステムの1つで、科学機器で収集された観測データや探査機の状態に関する工学データを収集する役割を担っています。FDSは、収集したデータをパッケージ化し、探査機のサブシステムの1つである通信ユニット(TMU)を介して地球に送信しています。
現在、FDSのメモリの一部が破損しており、それが原因でTMUに正常なデータを送信できなくなっています。

<NASAジェット推進研究所(JPL)の喜びの様子 NASA JPL公式Xより>

ボイジャー1号、少しは自分らしくなったようだ。
11月以来初めて、ボイジャー1号は搭載されたエンジニアリング・システムの健康状態とステータスについて、使用可能なデータを返した。次のステップ: 再び科学データを返せるようにする:

X @NASAJPL

ボイジャー1号の修復作業に対するNASAチームの次のステップ

NASAチームは、ボイジャー1号の通信コードの修復に成功したことで、探査機の状態を完全に復旧させることを目指しています。今後の主な取り組みは以下の通りです。

科学データの送信を回復させる

NASAチームは、今後数週間かけて、ボイジャー1号のFDSソフトウェアの調整を行い、科学データの送信を回復させる予定です。これにより、ボイジャー1号が収集した貴重な科学データを地球に送信することができるようになります。

探査機の機能を最大限に活用する

NASAは、ボイジャー1号の通信コードの修復に成功したことで、探査機の状態を完全に復旧させることを目指しています。これにより、ボイジャー1号が今後も新たな発見を続けられるよう、探査機の機能を最大限に活用することができます。

ボイジャー1号の寿命延長を目指す

ボイジャー1号は当初5年の設計寿命で打ち上げられましたが、現在45年以上も運用を続けています。NASAチームの懸命な努力により、さらなる延命が期待されています。探査機の機能を最大限に活用し、ボイジャー1号がより長く活動できるよう取り組んでいます。

ボイジャー1号の歴史的な意義

ボイジャー1号は、1977年9月に打ち上げられた探査機で、その双子の探査機ボイジャー2号は6年後の1983年に打ち上げられました。この2機の探査機は、現在唯一の人工物体として、太陽系の外縁部を探査し続けています。

ボイジャー1号は、2013年8月に太陽系を完全に抜け出し、星間空間に入った最初の人工物体となりました。この偉業は、人類の宇宙開拓史に大きな足跡を残しています。

ボイジャー1号は、通信に片道22.5時間もの時間がかかる遥か彼方を旅しています。地球から約240億kmの距離にあります。

今後の展望

NASAチームは、ボイジャー1号の通信コードの修復に成功したことで、探査機の状態を完全に復旧させることを目指しています。今後数週間かけて、FDSソフトウェアの調整を行い、科学データの送信を回復させる予定です。

また、ボイジャー1号の寿命延長にも取り組んでいます。探査機の機能を最大限に活用し、ボイジャー1号がより長く活動できるよう努力しています。

ボイジャー1号の未来

NASAのエンジニアチームは、40年以上前のデータを参考に、コンピューターの不具合を修復する方法を模索しているが、現時点では解決に至っていません。
修復に成功すれば、ボイジャー1号の運用寿命をさらに2~3年程度延ばすことができるとされています。

しかし、電源の減衰や老朽化の兆候も出ており、いずれはミッションを終了せざるを得なくなると予測されています。

まとめ

NASAチームの懸命な修復作業により、ボイジャー1号は今後も新たな発見を続けることが期待されます。この探査機が明らかにしてきた太陽系外縁部の様子は、私たちの宇宙観を大きく変えてきました。ボイジャー1号の活躍は、私たちに大きな希望と感動を与え続けるでしょう。

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