よーじやの新しいキャラクター「よじこ」をデザインしたのは誰?

人気イラストレーター坂崎千春が手掛けた京都の新しい顔

京都の老舗化粧品ブランド「よーじや」が、60年ぶりにロゴを刷新し、新たなキャラクター「よじこ」を発表しました。

この新キャラクターを手掛けたのは、日本を代表するイラストレーターの一人、坂崎千春氏です。

本記事では、「よじこ」誕生の背景と、坂崎氏の魅力的な作品世界について詳しく紹介します。

よーじやのリブランディングと「よじこ」の誕生

よーじやは2025年3月26日、「みんなが喜ぶ京都にする」という新しいコーポレートスローガンを掲げ、大規模なリブランディングを発表しました。

この一環として、1965年から使用されてきたあぶらとり紙の表紙デザインをベースに、新キャラクター「よじこ」が誕生しました。

「よじこ」は、従来の手鏡に映る京美人のイメージを踏襲しつつ、より親しみやすく現代的なデザインに生まれ変わりました。

坂崎千春氏は、「古風でおすましをした京美人から、現代の京都に暮らす、やさしくて元気で凛とした『よじこ』が誕生しました」とコメントしています。

この新キャラクターは、よーじやの目指す方向性を象徴しています。

従来の「おみやげの店」から「おなじみの店」へと転換を図り、観光客だけでなく地元の人々にも愛されるブランドを目指しています。

國枝昂社長は「観光客だけでなく、地元の方々にも愛されるブランドを目指したい」と意気込みを語っています。

坂崎千春氏のプロフィールと代表作

坂崎千春氏は、1967年12月29日生まれの日本を代表するイラストレーター・絵本作家です。

公式サイト:https://sakazakichiharu.com

千葉県市川市出身で、東京藝術大学美術学部デザイン学科を卒業しました。

1998年にフリーのイラストレーターとして活動を開始して以来、数多くの人気キャラクターを生み出してきました。

代表作には以下のようなものがあります:

  1. JR東日本の「Suicaのペンギン」
  2. 千葉県のマスコット「チーバくん」
  3. ヤマトホールディングスの「クロネコ・シロネコ」
  4. 東宝の「ちびゴジラ」
  5. ダイハツの「カクカクシカジカ」

坂崎氏の作品は、シンプルでありながら温かみのある独特のタッチが特徴です。

動物をモチーフにしたキャラクターが多く、親しみやすさと愛らしさを兼ね備えています。

坂崎千春氏の創作の原点

坂崎氏の創作の原点は、幼少期の経験にあります。

父親が大学教員だったこともあり、幼い頃から『スヌーピー』のコミックスや『クマのプーさん』などの挿絵入りの本に親しんでいました。

これらの経験が、動物を中心としたキャラクター創作の基盤となっています。

大学時代、グラフィックデザイン専攻でありながら、かっこいいデザインやメカニックなものが苦手だった坂崎氏は、自分の得意な動物の絵を中心に作品を制作していました。

白地にモノトーンで描く独特のスタイルが徐々に評価されるようになり、現在の作風につながっています。

よーじやとのコラボレーション

よーじやの新キャラクター「よじこ」は、坂崎氏の特徴的なスタイルが存分に活かされた作品となっています。

従来の京美人のイメージを残しつつ、より親しみやすく、活動的なキャラクターに仕上げられています。

「よじこ」は、「外出もしたいし京都のことをもっと知りたい」というアクティブな設定で、手鏡から抜け出してワンピース姿の全身で描かれています。

この設定は、よーじやの新しい企業理念である「みんなが喜ぶ京都にする」というコンセプトとも合致しており、ブランドの新たな方向性を象徴するキャラクターとなっています。

坂崎千春氏の作品の魅力

坂崎氏の作品の最大の魅力は、シンプルでありながら豊かな表現力を持つ点です。

特に動物をモチーフにしたキャラクターは、少ない線と色で的確に個性を表現し、見る人の心を捉えます。

また、坂崎氏の作品は、商業的な成功だけでなく芸術性も高く評価されています。

2011年には市川市民芸術文化奨励賞を受賞するなど、その才能は幅広く認められています。

よーじやの今後と「よじこ」の役割

新キャラクター「よじこ」は、今後よーじやグループの顔として、キャラクターグッズの販売や販促物、公式SNSなどで活用されていく予定です。

観光客向けの土産物店というイメージから脱却し、地元の人々にも親しまれる「おなじみの店」としてのブランド構築に重要な役割を果たすことが期待されています。

まとめ

よーじやの新キャラクター「よじこ」は、坂崎千春氏の卓越したデザイン力と、よーじやのブランド刷新への強い意志が結実した作品といえるでしょう。

今後、「よじこ」を通じて、よーじやがどのように進化していくのか、そして京都の街にどのような新しい風を吹き込んでいくのか、大いに注目されます。

坂崎千春氏の作品は、単なるキャラクターデザイン以上の価値を持っています。

その温かみのある線と色使いは、見る人の心に寄り添い、親しみやすさと愛着を生み出す力を持っています。

「よじこ」を通じて、よーじやの新しい魅力が多くの人々に伝わることを期待しています。

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